運動を意識した生活を送ることが ダイジ です!

 

最近すっかり寒くなってきました。県内では初雪も観測。

天気が悪いと寒いと今まで歩いていたところでもついつい車を使ってしまって、

歩く機会がますます減ってしまう方多いのではないでしょうか?

でも一方で忘年会、年末年始とも美味しいものたくさん食べて

冬に体重が増えてしまう…という方もいらっしゃると思います。

 

そこで大切なことは“いかに生活の中で運動するシーンを作るか”。

そこで今回は毎日の生活をちょっと変えるだけで運動になる「ちょい足し運動」を推進している

新潟医療福祉大学健康科学部健康スポーツ学科教授の佐藤敏郎先生にお越しいただきました。。

佐藤先生は NPO 法人日本健康運動指導士会の新潟支部長でもいらっしゃいます。

 

 

Q.佐藤先生が支部長を勤めてらっしゃるという健康運動指導士会さんですが、

  そもそも「健康運動士」とはどのような資格なのでしょうか。

 

「健康運動指導士」は、健康体力づくり財団から認定受ける資格で、できて30年近くになります。

主に中高年の方を対象にして、病気にならないようにする「一次予防」ための

運動プログラムを作ったり、実際に運動指導を行ったりしています。

 

 

Q.30年ぐらいということですが、設立当時より需要は高まってそうですね。

  全国で健康運動指導士さんは、どれくらいいらっしゃるのでしょうか?

 

健康運動指導士は、2019年11月1日現在では約18,000人で、

新潟県では371名登録をしています。

 

 

Q.普段はどのような場所で活動をされているのですか?

 

そうですね、スポーツジム・フィットネスクラブで指導実際にしている方々は

この資格を取得されてる方が多いかと思います。

それ以外ですと、老人の介護施設福祉施設で介護職をしながら運動指導をされている方や、

一般企業の健康の担当部署の方などの他、フリーで活動されている方もいらっしゃいます。

また、行政にお勤めで、保健士や管理栄養士の資格を持っていながら、この健康運動指導士を取得して、さらに健康への知識を深めているっていう方もいらっしゃいますね。

 

 

Q,佐藤先生は新潟医療福祉大学の健康科学部健康スポーツ学科の教授でいらっしゃいますが、

  こちらでは普段どのような研究されているのですか?

 

 私の研究の領域としては「体力測定評価」です。

体力測定は行ったことあると思いますが、簡単にお話ししますと、

幼児から高齢者まで、どのような運動をすれば健康になれるのか、ということを研究しています。

 

ゼミでは、地域の中高年の方に来てもらって、学生がウォーキングや水中運動などを教える

「いきいき運動教室」というものをやっています。

 

 

Q,学生の方が教えるというスタイルは、お互いにとってメリットが大きそうですね。

  ちなみに、新潟県民の体力・健康の特徴のようなものはありますか?

 

 例えば子どもの頃ですと、統一して学校で体力測定を行っているので、都道府県の比較ができますが、中高年になるとの方をなかなか比較するデータが見当たらないですね。

前職が愛知だったのですが、愛知との比較でいうと、運動に対して消極的な方が多い印象です。

特に新潟市から離れて都合から離れていけばいくほど、

積極的に体を動かそうとか、そのような場に出て行こうという感じが薄いですかね。

積極的にみんなでワイワイというよりは、どちらかと言うとコツコツというようなイメージがありますので、逆にそれを利用して、天気が悪い時でもご自宅でコツコツと、筋力トレーニングやストレッチングをやりましょう、

という話をしています。

 

Q,なるほど。新潟は1日の歩数が全国的にみて少ない課題がありますが、いかがでしょうか?

 

 そうですね、どうしても新潟はクルマ社会ですので、都会に比べて少ないですね。

平成24年の調査では、1日の平均歩数の都道府県ランキング、女性は27位ですが、男性は40位となっています。

国民全体の歩数が減ってきている傾向ですが、新潟県の方も同様です。

 

 

Q,そのような中で、新潟県は「歩こうNIIGATA大作戦」というものを展開していますが、

  佐藤先生も携わっていらっしゃるのですよね。

 

 はい。単発でウォーキングイベントを開催するよりは、新潟県で街を歩いてる人を増やすやめに、習慣づけの啓発を地道に行っています。

 

 

Q,この寒い時期、やはり歩く人は減りますよね。

 

 そうですね、やはり冬の時期はどうしても歩数は減ってしまいますし、

運動の機会も減ってしまいます。習慣的な運動は非常に大事ですので、

そうなると、屋内でできることを工夫して行うことが重要になってきます。

そのひとつが「生活の中に運動を取り入れる」という手法です。

 

 

Q,「生活の中に運動を取り入れる」、具体的に教えていただけますか?

 

例えば歩くにしても、大股にして颯爽と歩くだけで疲労感は全く違ってきます。

つまりは運動としての効果が得られていると、いうことになります。

行進のように膝を高く上げるよりは、できるだけ足を遠くに運ぶようにします。

そうすると必然的に一歩一歩に体重がしっかり乗ってきます。

さらに体が置いて行かれないように、まっすぐに背筋を伸ばして歩けば、

腹筋などにも力が入るのです。

その積み重ねが、将来的には違ってくるのです。

 

また、階段の利用はいいですね。

膝が悪いという方ではもちろんエレベーターをお使いいただくのが良いのですが、

そうでない方は、2階・3階ぐらいまでは、自分から階段を探して上ってていくぐらいの意識・生活に変えるだけで違ってきますね。

 

 

Q,なるほど、それが「生活の中で運動を取り入れていく」ということですね。

 

逆にそういう環境がないという方は、その場で足踏みをするのも良いでしょう。

今度は膝を高く上げ、太もものラインを地面と平行なぐらいまで引き上げる、

いわゆる もも上げを しっかり手を振りながら30~50回ぐらい行ってください。

結構疲れますし、1分で終わります。

 

あとは、何もしないよりは例えば、柔軟体操や筋肉を味わってゆっくり伸ばすようなストレッチングも大事ですね。

 

 

Q,今は各市町村に大きな運動施設があったり、スポーツクラブも様々ありますが、

 そのような施設の活用も必要になってきますか?

 

そうですね、私は「自分の環境を整える」という言い方よくするのですが、

例えば一緒にやってくれる人、それからご近所または簡単に行けるような施設をまずちょっと探してみて、

どこなら続けられそうか、誰とならば続けられそうか、を考えることが必要ですね。

 

家でトレーニング器具を買ったり、ジャージを買って気合を入れたのに、

結局続かなかった、なんて方も多いと思います。

 

Q,私のことだ…なんて思ったリスナーもたくさんいらっしゃりそうですね。

 では最後にリスナーに対してメッセージをお願いいたします。

 

そうですね、運動の継続というのが大事になると思います、

例えば自分で目標を立てる、運動の予定表を作るとか、

先ほどお話ししましたが、楽しめる仲間と行う、

自分へのご褒美や家族に褒めてもらうなんて言うのも効果的かもしれませんね。

 

あとは、記録をつけるというのも良いです。

スマホなどでも色々なアプリもあると思いますので、

歩数や体重を記録して、活動量を意識していくのは大切ですね。

 

また高齢の方に関しては、しっかり食べて、しっかり歩いて、生きがを作って欲しいですね。

社会参加ということは大切なので、できるだけ外へ出て行って、人と会ってお話をして

認知機能を上げる。できるだけ歩いて、お腹も空かして、しっかり食べれるようにする。

こんなことが大事かな、と思います。

 

 

是非みなさんも運動を意識しながら、毎日を過ごしてみてください。