- 今回の指南書 -  敵討ち


●福浄寺 (ふくじょうじ) echigo_120615.jpg

・住所 上越市清里区荒牧930 
(上越インターから車で40分ほど国道405号線を清里方面向へ)
・電話 025-528-4774

 

浄土真宗 本願寺派 福浄寺。
延元2年、南北朝時代の創建。本尊は「阿弥陀如来」。山城 荒牧城址の麓にある福浄寺。開山は延元2年、南北朝時代と歴史のある寺。開山にさいし「太平記」に登場する「阿新丸(くまわかまる)の敵討ち」と深い関係にある寺。阿新丸とは日野邦光(ひのくにみつ)の事で、日野権中納言藤原資朝(ふじわらすけとも)の子。後醍醐天皇の倒幕計画に参画した父資朝が北条氏に捕らわれ、佐渡に配流された。13歳の阿新丸は母の反対を押し切って佐渡に渡り、父との面会を求めたものの叶えられず、既に守護代本間入道によって謀殺されたことを知ると敵討を決意する。これが「阿新丸(くまわかまる)の敵討ち」です。中頚城郡誌によるとこの阿新丸はのちに日野邦光と名乗って吉野朝廷に従え、やがて僧となり中頚城郡藤巻村に一寺を建立、父の菩提を弔いながら一生を送ったとある。
この寺が元亀年間に荒牧村へ(現在の清里区荒牧)に移転、これが福浄寺であると記されている。

 

☆仏事の泉「宗派別の数珠」