東日本大震災の発生から1ヶ月が経ちました。

 

今日は番組の内容を一部変更して、

"いま、私達に出来ること""これからやるべきこと"を皆さんと一緒に考え、

防災グッズや家具の固定などの備え、心のケアの問題、節電の大切さについて、

専門家の方にお話を伺ってまいりました。


番組でお伝えした内容を、このブログにも書かせていただきます。

 


■ 十日町市で防災に取り組む「NPO セーフティネットぼうさい」代表・尾身誠司さん。

 

「自分の命は自分で、地域は地域で守る」という防災の原点を広めるため、

消防士を退職された後、防災士の資格を取られた尾身さん。


2004年5月にはNPO法人セーフティネットぼうさいを立ち上げ、

自主防災組織の設立を進めてきました。

その結果、現在、十日町市内の98%の地域に自主防災組織がつくられています。


尾身さんからは、

私たちの身近にある"いざという時に役立つもの"を教えていただきました。


◇携帯電話・・・・・ライト代わりになる。枕元においておくといい。

◇靴下・・・・・・・逃げる時に足の裏を保護してくれる。これも枕元に。

◇カーラジオ・・・・携帯ラジオもいいが、車についているラジオも活用して。

◇キャンプ用品・・・寝袋やランタンなどは役に立つ。

◇サランラップ・・・怪我の手当ての時に使える(包帯の代わりなど)

◇ふろしき・・・・・骨折した時など、三角巾としても利用できる


 

万が一の時に持ち出せるように、

防災セットは必須です。


ただ、それだけじゃなく、

尾身さんがおっしゃるように、

普段使っていて、災害の時に活用できるものもありますので、

頭に入れておくといいと思いました。

 

また、尾身さんは、

「市街地や山間部、地域によって必要な防災グッズも違う。

自分達の住んでいるところをよく知ることが大切。」

ともおっしゃっていましたので、

「普段暮らしている地域」にも、ぜひ、感心をもってください。

 

防災グッズの準備、家具の固定、など、

私たちが今、出来る備えはたくさんあります。

防災、減災の意識を、常に忘れずにいたいものです。

 


■ 東北電力新潟支店 広報・地域交流グループ・白井隆さん 本間友能さん

 

節電の方法は、大きくわけて2つ。

「一般的な節電」「ピークシフト」


・一般的な節電・・・家庭内の電力消費を抑える


家の中にある電化製品で、電力消費が多いのは、

順に、エアコン、冷蔵庫、照明、テレビ、です。


この4つだけで、家庭で使う電力の約7割をしめています。


だからこの家電の使用方法を見直すことが、

家庭での大きな節電につながるのです。

 

具体的には、

エアコンですと、温度を1度下げると(暖房の場合)、

10%の消費電力を削減できます。

フィルターの掃除も有効。

 

冷蔵庫も、設定を「弱」にしてみてはいかがでしょうか。

ぜひ、参考になさってください。

 


・ピークシフト・・・消費の多い時間帯をはずして電力を使う


今の時期のピークは、

9時~12時/17時~20時。

(季節によって変わります)


意識的に、この時間帯以外に電力を使うことによって、

消費が分散される、と教えていただきました。

 


一般家庭が消費している電力は、全体の3割。

決して小さな数字ではありません。

これからも少しずつ、節電を心がけていきましょう。

 


■ 柏崎市の「未来予想図実行委員会」代表・下條茂さん

 

子ども達の心のケアに取り組まれている下條さん。

3月14日にもご出演いただいたきました。

 


東日本大震災から1ヶ月が経ち、

下條さんがお話くださったことは、

子ども達の心のケアはもちろんのこと、

現地に入られるボランティアの皆さんについて。


「何かお手伝いをしたい」と被災地に行かれたボランティアの皆さん中で、

悲惨な状況を目の当たりにしたり、

悲しい現実を伺ったりすることによって、

うつの症状を示される方がいらっしゃるそうです。


また、

被災地から戻ってきて、

「こんな風にしっかりとご飯を食べていていいのだろうか」

「毎日当たり前にお風呂に入っていいのだろうか」

などの感情を抱いてしまう方もいらっしゃるようです。

 

「何かしたい」という気持ちは大切に。

ただ、二次被災を生まないためにも、

今後、ボランティアに行かれる方は、

「覚悟」や「心構え」など、

しっかりとした準備が重要となりそうです。

 

  

尾身さん、白井さん、本間さん、下條さん、

お忙しい中、お話くださいまして、

本当にありがとうございました。

 


今日いただいたメールに、

いつもはすぐに自分の部屋に上がってしまう息子が、

みんなと一緒にリビングにいます。

家中の電気を消してまわっています。

というメッセージがありました。


家族がひとつの空間にいることで、

節電になります。

会話が増えます。

団欒がうまれます。

そして、何より、

絆が深まります。

 


セーフティネットぼうさいの代表で防災士の尾身さんもおっしゃっていました。

「防災グッズを揃えることも必要だけど、1番大切なのは『絆』」


いざという時、

『絆』は大きな力になります。

 

私も、今、つながっている『絆』を

しっかりとしたものにするだけでなく、

あらたな『絆』を

これからも

よりたくさん、つなげていきたいと感じました。

 

出来ることを、

無理をせず、

自分で心のバランスも取りながら、

そして、

被災された皆さんに思いを馳せながら、

やっていきたいです。

 

 

今日4月11日は、大震災から一ヶ月、という

区切りの日ではありますが、

昨日も今日も、そして明日からも、

今、感じている思いを持ち続けて、少しずつでも、長い時間をかけて、

何かのお手伝いをしていけたら、と思っています。

 

山田かおりでした。