小千田節男さん (阿賀町 NPO法人みかわ天文台台長)
阿賀町三川地区の山あいに天文台がひっそりと佇んでいます。
小千田節男さん・・・新潟に天文台をそんな夢を抱きつづけ2005年にこの施設を建てました。

「小学校の頃、学校に行くといじめがあってね。
学校には行くけど何時も図書館に逃げ込んでた。そこで科学雑誌で見た=イケヤ彗星=の記事で ~イケヤ彗星が見たい~と・・思った。」
午前3時、お父さんと見に行ったイケヤ彗星。
ダークブルーの天球に地平線から天頂まで棚引く光の尾。
その彗星を発見した池谷薫さんの記事の中にある
自分で作った望遠鏡で彗星を発見したという部分に触発されてもっと星を見たい・・と思ったと語る小千田さん。
「正直、親がハンディのある人だったから・・・馬鹿にしてた連中を見返したいとも思ったんだけどね。」
高校時代・・手作りで望遠鏡を作りながら天体観測を続けていた小千田さんは佐渡で行なわれたサマーキャンプで車椅子の男性を含む大人や子供たちにボランティアで星を見せる機会を持つことになります。
「車椅子に座った、正直何を言ってるのか良く判らない・・でもその人が目を輝かせて何か伝えようとしてたんだね。
で、聴いて見たら=今見た土星をアンコールで見せて=・・と。
本当に子供たちにも皆にも喜んでもらった・・星を見ることで。」
そしてキャンプから帰宅した小千田さんのところに1本の電話が・・
「その車椅子の人の親御さんからだった・・・
子供がはじめて家に=みやげ話=を持ってきた・・と、
家族に1時間も掛けて星の、土星の美しさを説明してくれた・・と、
電話口で号泣されたのを・・今でも覚えてるな。」
そのとき、小千田さんは思ったのだそうです。
=星を見せてあげられた人の、子供たちの感動を得ることは
地上の彗星を見つけるみたいなものなんじゃないか=・・・と。
だから、天文台をどうしてもこの手で新潟に作る。
場所探しに10年、20年の準備期間を経て三川のこの地に建てられた小千田さんの天文台。
山道の開拓から望遠鏡の組み立てまで自らの手で行い、この6月には新しい望遠鏡も完成しました。
「此処は二つの山に挟まれた・・風の交わる場所だから空気が揺らがないので、星が瞬かない・・
星のひかりが真っ直ぐに届く、地上の光に邪魔されない場所。
あと星空もそうだけど・・=雲=がね、近い感じがするね(笑)」
そしてこの場所で沢山の子供たちが星を見ることが出来てハンディのある人たちが同じくここで何か働いていけるようになればそれが理想だし、応援してくれる人も増えてきているのが今は一番嬉しい、また頑張らなければと思う・・・と小千田さん。
「最近ECO(エコ)って良く言うけど、ゴミ拾うとかの行動も大切だけどもやっぱり心の中のECO(エコ)ってのが原点なわけだから・・・
ここ、そういう事が話し合えるような場所にしたいんですよ(微笑)」
星空の素晴らしさをより多くの人へ。 小千田さんの活動はこれからも続きます。