近藤洋平さん (新潟市・旧新津市・和菓子職人)
「この団子は・・私が和菓子始めたときにはもうありましたからね。
母親が買ってきてくれたのを食べた記憶もありますよ。」
昭和30年代、
新津駅の盛況とともに人気を博した
新津名物の「三色だんご」。
駅前にある老舗菓子店=羽入=の
工場長近藤洋平さんは、
半世紀に渡りその味を守り続けてきました。
「昭和30年代ですか、私が始めた
ころが一番作ってましたでしょうか。
朝は毎日4時から仕込みで土・日は
5~600個は作りましたかねえ。
新津の街も鉄道の方で賑やかでね・・街の三分の二は鉄道の関係で・・
それからずっと今まで、味を変えずに毎日作っております。」
最盛期は市内の3つの店舗で製造していた三色だんごも、
今ではここ、羽生菓子店で作られるのみになってしまいましたが
それでも平日150箱が完売する人気を誇っています。
「難しいって思うことも
今は・・無いですが(笑)
だんごの硬さはその日の気温とか
天気で変わりますから
硬さとか水気とか、調節するのが
勘所のような。
もう淡々とね、長年のあれで、いつもどおり作るだけですが
ただ、毎日、作るものを美味しく、とね。
作ってる人間なら誰でも思うこと・・ですが(笑)
まあ、そうやって、忙しいことが楽しいですねえ・・職人ですし。」
趣味なんか休みのときに映画見るくらいのものですから・・
そう言ってふと笑う近藤さんの年季の入った表情。
「形が変わっていて箱入りですからねえ。
珍しさもあって人気も出たんだと思いますが
正直味は抜群だと思っていますよ、特に胡麻とか・・
やっぱりお客から旨いと言われるのが一番・・ですから。」
一緒に働く若いひとには是非この味を継いでほしいし
お客の来る限り三色だんごは新津の味で在ってほしい。
そして、昔のように鉄道の街として新津が賑やかになってくれれば・・・
それも一番の願いですかねえ、と、近藤さん。
「時代が時代で
ものはいっぱい溢れてますから
昔みたいな珍しさは少ないだろうとは
思うんですがね。
それでも、続く限りは作り続けて
行こうと・・。
美味しいと言ってくださる方が
あるうちは。
淡々と、今までどおりに、
ですね(微笑)。」
かつて鉄道のまちと呼ばれた新津・・
駅のホームで飛ぶように売れた名物三色だんご。
その味は、時は流れ街が変わって行っても
これからも多くの人に愛され続ける事でしょう。
味と伝統を守るひとの手がこのふるさとにある限り。




