小池哲夫さん (加茂市・小池商店~味噌製造~)
加茂小池商店4代目 小池哲夫(こいけてつお)さん。
天然熟成にこだわった味噌づくりが評価され、
この度、全国味噌鑑評会で 最高賞を受賞しました。
「市販されている普通の味噌は
温醸と言って外部から加温して
短時間で醗酵させるんです。
うちはあくまで天然熟成に
こだわりまして・・。」
小学生の頃から朝の麹(こうじ)蒸かしを見、其れを手伝いながら育ったという小池さん。
「身体に味噌作りが染み付いているんですよ
それが伝統ってものなんでしょうかね」
そう言うと、一徹そうな職人の表情に笑顔が浮かびました。
「天然熟成というのは天の恵みの授(さず)かりのようなもので。
それこそ=天が味方して=くれないと上手く行かないんです。
まあ、その天の恵みのバランスを崩さぬように
味噌の仕込みタンクを半地下にして、
温度、湿度変化を最小限に留め、材料の大豆も麹も
新潟産のものにこだわる、そういう努力はしていますが・・」
自然の力を生かした味噌作りの伝統を守りながら
県内産の大豆を使った新たな商品開発にも取り組む小池さん。
この地ならではの味噌づくりに力を注ぎます。
「新潟県産の=あやこがね=という大豆がですね・・
大粒で明るい色で、これを使いますと味噌の色が明るくなりまして。
また味もよい味噌が出来ると思っていますので
新製品として昨年仕込んで、この2月ようやく出荷できるようになりました。
やはり、新潟のものを使い、地産地消ですか・・
作るものの顔が見える味噌をお届けしたいな・・と。」
加茂は盆地の中にある街・・湿度は高く昼夜の寒暖差も大きい。
これは決して天然熟成の味噌作りにとってはプラス要素ではないのだそうです。
ただ、その湿度や温度差さえ微妙に独特な醗酵を生み
先祖からずっと受け継いできた味噌ならではの味を作る、と
そう言いながら小池さんは再びこう呟きました。
「天の恵みは天が味方して授かるんです。
私は、こつこつ真面目に作っていくだけで
それでお客さんが喜んでくれれば嬉しい。」
自分が納得するよりも食べる人が納得してくれる味噌。
それが目指すものでしょうね・・と、小池さん。
「此の味噌で作った味噌汁を飲んでくださった方が
=ほっ=と和(なご)んで戴ければ・・と
そう願って=なごみ=という名をつけたんですよ。
食べてくれる方が喜んで戴けるように・・
それが味噌作りに私が込める
=こころ=でしょうか(笑)。」
加茂に伝わる伝統の味噌・・
食べる人の笑顔を常に思う職人小池さんの手から
全国の食卓に「美味しい笑顔」が今日も届いています。




