6月2日放送
水鳥のおとり猟で使われるデコイ。
そのデザイン性からアンティークとしてまたお洒落なインテリアとして人気です。
栗山嘉啓(よしひろ)さんは
この木製デコイ造りの日本での第一人者。
昔から大工道具の三種の神器といわれた
=墨壺=つくりの伝統技術を生かして
日本のデコイに芸術性を与えました。
「墨壺職人は彫りだけで普通絵付けはやらないんですが・・
私はデザイン関係の仕事で絵も描いていたものですからね・・」
10年前三条に帰ってきた始めたデコイ作りの切っ掛けを
淡々と朴訥な表情で栗山さんは語りはじめます。
「このデコイも墨壺も=轆轤(ろくろ)=仕事なんですよ。
木一本から削りだして・・最後絵をつけて・・手間ですよねえ(笑)。
最初はね・・アンティークの輸入デコイが、横浜あたりのね
お洒落なブティックなんかに置いてあって・・凄い値段したんですよ、あの頃。
こりゃあいけるんじゃ・・と両親が乗り気になってましてね。」
もっと良質でしかも手に入れやすく作れるんじゃないか・・・その一点から始まったみたいなところもあるんですよ・・と栗山さん。
かつての三条市は全国でも有数の「墨壺」の産地、
父、茂さんは腕のいい墨壺職人・・・
栗山さんのデコイは無論その技を受け継いでいます。
「形状作りはすべて墨壺と一緒なんですよ。
むしろ=かたち=だけならデコイのほうが簡単・・かなあ(笑)。
三条の伝統を受け継いで・・ですか・・。
子供の頃から木工師の家に生まれて
当たり前に墨壺こしらえてましたから(笑)。
当たり前に木でモノを作ってるから・・なあ(笑)。」
「絵を描く仕事を一旦別に経験して墨壺も作っていた自分だから
すんなりデコイが出来たかな程度のね、自負はあるんですけど・・
これからこういう作品・仕事はね・・・
作家性が大きなウェイトを占めるんだろうなとも・・今思ってるんですよね、
大量生産なら世界中何処でも安く出来ますよね
でもそういうモノじゃない・・ゼロから完成まで自分が責任をもったデコイ。
ユーザーの心に響くモノをつくらなきゃ駄目なんだな・・と思ってます。
自分も・・・=職人=ですからね、三条の(笑)。」
父譲り先達譲りの職人魂が穏やかな表情にもしっかりと浮かび・・
三条市の木工技術は新しいスタイルで今も全国に発信されて行きます。
注 轆轤(ろくろ)~広義の意味で木工用旋盤のこと。























