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2008年5月 アーカイブ

2008年5月 5日

5月5日放送

坂井 源一  "にいがた県央マイスター(三条市 伝統的鍛冶技術・鋏製造)

新潟県央・・金物の生産地三条市。   
080505_1.jpgこの地で鋏製造を行なっているのが   
「にいがた県央マイスター」坂井源一さん。   
   
彼が作り出す作品は海外でも認められ、   
ニューヨーク近代美術館に永久保存されています。   
   
「作るなら本物を作らねばいけません
 中途半端がいちばん良くない。」
 
古武士のような風格で語る坂井さん。
職人としての矜持が言葉の其処彼処に滲み出ます。
 
「超高級なものでもとてつもなく安いものでも・・
 帯に短し襷に長し・・中途半端では滅びます。
 同じ安いものでもここ(三条)だけが相手じゃない。
 今は世界的に競争があるのだから
 ・・・なら、あらゆる場合で人に負けぬものを作れ・・と
 社員には常々言っておりますよ。」
 
080505_2.jpg既に作り手がお客を選べるような時代ではない。
だから要求されたものをいかに供給していくか
その努力が生き残るための必須の条件です・・と
淡々と語る坂井さん・・一流の生産者が言う言葉だけに
そこには磐石の重みが感じられました。    
   
鋏製作、後進指導などで幅広く活動する坂井さんは   
鍛冶体験道場の初代館長を勤めたり、   
学校や企業での講演会等も行なっています。   
   
「道具は体の一部・・それが判る方が増えて欲しいし
 また、それを増やす努力をしております。」
 
「使う人の心と体そして切られるモノ・・
 花にしても植木にしてもそのいのちを切るのが
 私の作った鋏という道具なのですから
 鋭く一撃で断つために・・
 言うなれば」=慈悲=のようなこころでしょうか。
 こころをもってモノを切る道具を作りたいですし
 それを判って使ってもらえれば・・と、常々。」080505_3.jpg
 
「そういう道具は使い手の負担をも軽くする・・
 そして無用の力を抜いて使えるようになる・・と
 思っておりますし、お求めになったお客にそう思って
 使って戴ければ・・正直うれしいこと・・ですね。」

 三条の物づくりへのこだわり。
そしてそれを支える職人の矜持と精神性。
あたかも古の武士道の如き・・   

今も此の地からそのこだわりは世界へ伝えられています。 

2008年5月12日

5月12日放送分

田崎久子・智子(長岡市蓬平温泉 旅館和泉屋女将) 
  
長岡の奥座敷、蓬平温泉にある    
080512_1.jpg老舗旅館「和泉屋」。    
    
女将の田崎久子さんは、    
姉、金内智子さんらと共に    
宿の伝統を守りつづけています。    
    
「町全体でのおもてなしの心・・
 どんな場所どんな店にはいっても暖かさを感じる
 それが蓬平の・・此処の佳さだと思っています(笑)。」
    
4年前の中越地震では甚大な被害を受けました。    
それでも、解雇を余儀なくされた従業員やボランティアなど、    
多くの人達の協力で、復興を遂げました。
その思いを久子さんはこう語ります。    
 
「一遍は仮設住宅で暮らして・・初めて気づいたのかな。
 蓬平の素晴らしさ・・自然、美味しい空気。暖かな人情味
 地震で此処を離れて初めて判りました・・
 そしてたくさんの人の優しい心遣いも・・これからは、だから
 それに答えるためにふるさとのためにも・・と思って。」
 
全壊に近い宿に従業員とともに二日間閉じ込められて・・
もう、無理だ、再開など絶望的だと正直思った・・と
此方は姉の智子さん・・でも社員の力に励まされたと言います。
 
080512_2.jpg「私最初は此の仕事が嫌いだ・・と思ってました(笑)。
 でも地震のあと気づかされましたね・・ああ、私好きなんだと。
 それに従業員みんな、旅館閉めるなんてぜんぜん思ってなくて。
 また此処で働くんだ・・ってエネルギーが伝わってきて。
 それに・・お客様の励ましもたくさん戴きました。」
 
「此処で生きていく力・・周囲のひとからそれを
 改めて戴いた気持ちがいたします・・7代目に生まれた宿命・・
 それが使命といえばそれまでなのでしょうけど・・
 私もこの地を一旦離れて此処の佳さが判ったんですよね。
 外から自分を見る事って無かったですから」  

復活再開後次々と訪れるお客様一人ひとりに
心から頭が下がります・・本当に有難いことだ・・と。080512_3.jpg
にこやかに語る蓬平温泉和泉屋、田崎姉妹。
   
震災復興のシンボル的な老舗旅館の    
おもてなしの笑顔は・・・本当の感謝の心であふれています。

2008年5月19日

5月19日放送分

江口太郎 (長岡市 江口だんご本店四代目店主)
 
長岡市にある江口だんご本店は     080519_1.jpg
明治35年創業の老舗です。    
    
その4代目が江口太郎さん。    
50年以上前に姿を消した、    
幻のもち米である「大正餅」の復活を成し遂げました。     
    
「昭和30年代ごろから殆ど姿を消した品種でしたから
 富山のほうには改良した新種もあったのですが、
 あえて原種に拘りたかったんですよ・・旨い餅になりますし。
 人間の勝手で少なくなったものを、やはり人の手で工夫で
 後世に残したいと思ったんですよ・・正直。」
 
黄金餅という品種の種籾に混じったほんの一粒の大正もち
それを試行錯誤と努力の繰り返しで徐々に増やしながら
此処まで来ましたよ・・・と語る江口さん。
   
餅米復活の他にも伝統・文化を後世に・・・と    
大正餅のふるさとに古民家を再生した新たな店も作りました。     
    
080519_2.jpg「いいものを次世代に残す・・たとえば此処に来ることで
 この、土間の空間に来ることで、この時代をを知らない子供たちも
 懐かしいというか落ち着いた気持ちや表情になるんですね。
 日本人のDNAに刻まれている何かなのでしょうかね(笑)。
 大正もちも同じなんですよ・・昔あったいいものというのは・・
 今新しいものでのある・・だから次代に残さなきゃ・・私たちが。」
 
長岡の雪国ならではの梁(はり)も柱も太い古民家のように・・
強い決意を秘めてにこやかに語る江口さんの表情は
どことなく時代劇に出てくる爽やかな若侍の表情にも似て・・
 
「此れからも色々な食と米と菓子の組み合わせを考えながら
080519_3.jpg いろいろな新潟の、ふるさとの=素晴らしいもの=をたくさんの人に
 知ってもらえればなあ・・そういう店にして行きたいんですよ・・
 懐かしくて素敵な時間と場所が提供できる・・
 もちろん美味しい大正もちのぼたもちも食べていただいて(笑)。
 いろんな可能性に挑戦する=菓子屋=でありたいですね。」

    
新潟の「古き良き物」は新しい息吹を吹き込まれて・・    
今日も此処=ふるさと=から人々のこころへへ届けられて行きます。

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2008年5月20日

これからのワンダフル新潟人放送予定

5/26  松本 卓也  映画監督
粟島浦村を舞台にした自主制作映画で知られる映画監督。
黒澤明ショートフィルムフェス準グランプリ。淡路島映画祭 井筒監督特別賞受賞など各地の映画祭で入賞を果たしている。
05年から3年連続で映画を製作。今年の4月に3作目となる「ウミノカド」を発表。
毎年春に東京・大阪・名古屋・長野・新潟・粟島上映ツアーが組まれ、数多くのメディアに取り上げられる。
粟島での撮影には島が全面協力し、物語の重要人物を島でオーディションを行って撮影された。

 

6/2  栗山 嘉啓  坪源代表/木製デコイ職人
日本の「木製デコイ」製作の第一人者。かつて全国でも有数な「墨坪」の産地であった三条市。
職人である大工の減少とともに需要も減少していったが、美術品としてその価値が見直されている。
父茂さんから「墨坪」づくりの技を受け継ぎ、それを「木製デコイ」づくりに取り入れた。
現在では,首都圏を中心に、全国の百貨店などでもその技を披露している。
平成14年、新潟県県展彫刻部門入選。その他新潟県彫刻家会公募展、三条市市展入選等の実績を残している。

 

6/9  沼澤 茂美  日本プラネタリウムラボラトリーINC・代表取締役
天体写真家・天文イラストレーター
天文学の第一人者。04年環境大臣賞受賞。
現在は天文宇宙関係のイラスト、天体写真の仕事を中心に、国内外の天文雑誌、書籍の執筆、
NHK天文宇宙関連番組の制作・監修、プラネタリウム番組の制作を手掛ける。
世界最大規模の星の祭典「胎内星まつり」の企画運営、神林村村立天文台・黒川村自然天文館の建設監修を行っている。

 

6/16  古俣 治久  フェンシング指導者
名門・中央大を卒業し、世界選手権に出場経験を持つ。09年開催の新潟国体に向けて県フェンシング協会から指導者を任された。
娘潮里さんは昨年ドイツで開かれたフェンシングの国際大会に12歳以下の部で、見事優勝を果たす。
3年生で全国大会に出場。05年は8位、08年は2位に入り、父と同じ日の丸をつけて世界の舞台に立った。
治久さんが指導する聖籠町のジュニアクラブと新潟高校で週4回、全国レベルの中高生を相手に練習を続けている。

 
 
若葉薫る五月・・新潟も一番過ごし易い季節になりました。
新緑の中ワンダフル新潟人スタッフも日々撮影に勤しんでおります。
今回登場の新潟人も映画監督から星めぐりのプロフェッショナルまで
魅力的な人たちが顔を揃えました・・乞うご期待。
 
今後ともワンダフル新潟人をご覧いただけますよう
スタッフ一同に成り代わりましてお願い申し上げます。
                         =番組プロデューサー拝=

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2008年5月26日

5月26日放送分

松本卓也 (映画監督)080526_1.jpg
 
先月発表された映画「ウミノカド」・・・    
粟島が舞台の自主製作映画です。    
    
監督の松本卓也さんは、    
粟島を題材にした映画を    
3年連続で製作しました。    
    
「最初沖縄の離島で映画撮ってたんですが・・
粟島の島開きに偶然来て・・きっかけはそれですね。
粟島の魅力ですか・・やっぱり=人=でしょうね(笑)。」
    
黒澤明ショートフィルムフェスで準グランプリを受賞するなど、    
松本さんの作品は高い評価を受けていますが    
撮影には島の人達も手弁当で全面協力してくれました。
 
080526_2.jpg「一本目は、単に綺麗なトコ撮って・・って映画で(笑)
 二本目はファンタジーっぽい感じで・・で、三本目になって
 ようやくボクの感じてた粟島を描けたかな・・と。
 やっぱりこの島の最大の魅力・・=ひと=を描いたつもりです
 正直ボクのような低予算の映画しか取れないカントク(笑)に
 何度も付き合って出演だけじゃなく裏方に到るまで・・
 そういう言わば=最高のひと=の暖かさを出せたかな・・と。」
 
三本目にして漸く自分で感じた粟島を語っても
許してもらえるかなあ・・と、思えたんですよ、と
明るく屈託無く話す松本さん。
毎年の島開きにもイベンターとしてのみならず
わっぱ煮の露天の売り子さんもしますよ・・と。
 
「単なる観光客の目で見てもいい景色に美味しいもの
 それになんともたまらない人情味があって・・
 そうですね・・アナログな・・=どアナログ=な最高のいいモノが
 此処粟島には残ってる・・それは凄く感じますね。」
 
「粟島舞台の映画のほうは三本で一応一区切り。080526_3.jpg
 今後は全国で一箇所でも多く上映してもらって
 粟島のよさを広めて、恩返しにしたいなあ。
 もちろん、大きい仕事が出来るようになったら
 絶対此処に来ます・・故郷に錦じゃ無いですけどね(笑)。
 こんな=甲斐性なし=を此処までしてくれた・・粟島に。」
    
松本さんの想いがこもった映像・・・スクリーンに映し出される粟島は
きっとこれからも沢山の人を魅了してくことでしょう。

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