田澤 勝 (村上市・大洋酒造杜氏)
県北の城下町・・村上市にある大洋酒造。
地元にあった14の酒蔵が合併して出来たこの会社は
日本で初めて「吟醸酒」を市販した蔵元の一つ。
伝統を一身に受け継ぐ杜氏、田澤勝さん。
県北の老舗の酒作りを支えています。
「杜氏は酒造りじゃ頂点ですからね。
酒を造る者なら誰でも目指したいところですから。
なんの疑問も持たずに杜氏になる、と決めてました。」
ゆっくりと確信をもった口調で、田澤さん・・
酒造りへの思いや目標を真摯に語ってくれました。
「まず、お客さんに喜んでいただく酒。
そのためには原料の米、吟味して吟味して
米の味を出し切った酒を造ってその味を喜んでいただく・・
米だね、酒米がまず一番ですよ・・・。
出来りゃその米もこの手で造らなきゃ。」
酒作りはまず酒米作りから…。
思いは新潟独自の酒米「越淡麗」との出会いにつながり
その「越淡麗」でつくった大吟醸酒は
国税局種類鑑評会で優秀賞を受賞しました。
「あれ(越淡麗)に出会ったのは平成14年の夏でしてね。
醸造試験場の圃場でちょうど稲穂が出るところでした。
逞しい稲姿に惚れました・・自分も酒は米造りからだったんでね。」
「新潟で山田錦に劣らない酒米として開発されたからには
どんな味が出るのか、酒にしたときの味わいが凄いなら
どうあっても酒米造りからやらねば・・と思ったですね。」
「村上は海も山もあって食材も豊富、
食文化の歴史も豊かで長いですよ。
それに水・・米造りにも酒造りにも命になる水が
豊かで旨い・・だから新潟の、村上の酒であってほしいですね。
この越淡麗で造る酒は・・・
柔らかでふくらみがあって後味の切れが善い・・飲みやすい酒に。」
最後に「話、堅かったかな」と言って微笑んだ田澤さん。
真摯で情熱的で、でも真面目で寡黙・・
私達も新潟人の気概の骨頂を垣間見たようにも思いました
この酒を村上の新たな名物の一つに…
日本中へ、いや、世界中へ
田澤さんの酒作りは今日も行なわれています。




