番場賢介 番場賢(伝統工芸士 加茂 番場たんす店)
日本でも屈指の桐たんすの産地、
加茂市にある「番場たんす店」は
大正15年創業という歴史をもつ老舗・・
その伝統の技を守りつづけているのが、
番場賢介さんと賢さん
親子で伝統工芸士の称号を持つ名工です。
「職人としての父・・ですか。」
私たちの質問に隣に座ったお父さんを見て
一瞬恥ずかしそうな表情を見せながら賢さん。
「妥協しない人です。・・どうしてここまでと思うくらい。
素材から全て自分の目が届かないと駄目な人。」
と、応えてくれました・・何代も続いた職人の家ならではの
親子像が一瞬垣間見えました。
「家業でしたから・・半分は家を継ぐと思っていました・・。
けど何より=ものづくり=が好きだったから・・。
形のない素材から完成品を作り上げたときの
何ともいえない喜びは、造る者でなきゃわかりませんよ。」
=ものづくり=への思いを語る賢さんの傍らで
眼を細めながらも頷く父、賢介さん・・
地域の産業発展のために後進の育成にも力を注ぎ
賢さんをはじめ、二人の伝統工芸士を育て上げました。
「バブルの頃にねえ・・大手だけが儲かって大きくなって・・
だけど作り手の中小は滅びかけたですよ・・ここ(加茂)もね。
=ものづくり=がなくなったらどうするんです?
売るだけ、流すだけでいいのか・・・と思ったですね。
だからこそ少ない作り手をなんとか増やしていこうと思った。
それだけです・・それが大事なんで。」
地道に自分なりの=ものづくり=を懸命に。
本物をそして良いものを造らなければ
何時か伝統は必ず滅びる日が来る・・・
だからこそ、この技を伝え続けるのが使命だ・・と。
それは伝統を守る職人の矜持(きょうじ)…
番場さん親子の熱意が冷めることのない限り
加茂桐たんすの伝統は続くことでしょう。




