高橋宏明 (三条市・手づくり家具職人)
三条市。
工房の片隅で椅子の製作を行なっている一人の男性。
高橋宏明さんは「手づくり家具作家」。
自然素材にこだわった、その作品の数々は
全国からも注目をあびています。
「最初、木を扱うことがやりたくて・・
飛騨高山の木工学校へ進んだですが
そこでたまたま手づくり家具と出合ってたんです。」
宏明さんのお父さんはカンナづくり職人
カンナの切れ味は刃ではなくその船(木工部)の部分で決まる・・
木工の手作業のなかでも一番難しい部類に入るのが
カンナづくりなのだそうです。カンナをつくる親父の姿を見て育った自分が
木工の道を目指したのはある意味必然だっtかな・・・
静かで奥行きの在る表情で語る宏明さん。
「親父がカンナづくりですからね・・
それを誰より上手く使う仕事がしたかったのはありますね。
あと、手づくりの家具職人は自分の道具も自作するんですよ。
だから、今の仕事には凄く親父の影響ありますね。」
どんなお父さんですか・・と聴いてみると
「職人ですね、仕事が好きで好きで仕方ない感じ(笑)」
と、語る宏明さんの表情はとても優しげでした。
「木は生きていて常に変化しています。
だから動いたなら動いたなり、変わったなら換わったなりに
どうにかなるように造るのが手づくり家具だと思います。
地元の木材を吟味して・・いわば地産地消でね
それに三条だから鉄が入ってもガラスが入ってもいい。
物として価値のある長く使えるものを造りたいですね。
それにね、地元の材料で作った家具はね・・
その風土気候にぴったり合っていい感じに歳をとるんです・・本当に。」
製品に付随したパーツづくりが大多数だった三条の木工に
家具としての製品づくりを持ち込んだのは自分じゃないかな・・
なんて自負は少しありますよ・・と含羞を含みつつも宏明さん。
それは言ってみれば親子二代の職人の意気・・
三条というものづくりの街ならではの技術と伝統は、
今新しい形での成果を生み出そうとしています。
後進の育成をも含め宏明さんの手づくり家具造りは
これからより進化し成熟し続け・・その優しい肌合いの製品は
全国いたるところでこれからも愛されていくことでしょう。




