+ + + + + + + + + + + + + + 講 演 内 容 + + + + + + + + + + + + + + +

はじめに
  子育てではなく「子育ち」=子どもの育ちを支援する
  児童福祉の視点からの話。

1.私の放課後児童指導員(学童保育)のことあれこれ
  ・1週間のたてわり集団のキャンプから、子どもたちは「まき割りの仕方」「ご飯はつくらなけれ
   ば食べられない」「洗濯は南側に干すとよく乾く」等を、自然におぼえたくましくなる。
   A君の例:なんで毎日あえてトラブルをおこすのか?その不可解な行動の背景を考えて
         あげる必要性。自分自身をうまくコントロールできなかったのではないか。
   B君の例:小学校にとまどい→対応できない→自己葛藤→鉢を倒す→クラスメートの気を
         引きたかった。広いコミュニケーションに対応できなかった。

2.「今どきの子どもたち」のようすを表現してみよう
  ・「今どきの子ども」と、「皆さんが子どもだった頃」を漢字一文字で表現してみると「今どきの子
   ども」はマイナスの要素、「皆さんが子どもだった頃」はプラスの要素の漢字ではないか。
   マイナスの要素が今の子どもたちの課題。

3.「子育ち」をはたす現代的課題
  ・子どもたちには力があるが、狭いコミュニケーションで育っているから、持っている力を発揮
   できない。
  ・子どもたちが変わったのではなく、子どもたちをとりまく環境が変わって、今の子どもたちの
   様々な問題がでてきたのではないか。
  ・中学生、高校生と学年が上がるにつれ「あきらめ」「無力感」、この蓄積をいかに変えること
   ができるか。「再生」できるか。

4.「子育ち」の見方
  ・昔に戻すのは不可能。昔の要素を含んだ現代的かかわりができないか。
  ・子どもたちと関わる意図的なたくさんの第三者・環境が必要。そのひろがりが子育ちの「輪」
   と言える。
  ・地域住民の信頼を得る居場所づくりが必要。安全性の確保も重要になってきている。
  ・短時間でも「密度の濃い」時間を継続的に過ごすことの重要性。一日一回子どもと向き合う
   時間があることの方が大切。チャイルドラインもまったく同じ。受け手が真剣に聞いてくれる。
   自分の話を真正面から受け入れてくれるところ。
      ある高校生の例:「学校がおもしろくない」「誰も自分に気づいてくれない」「自分なんて
                  いなくていい。自分の存在に意味がない」→「虚無感」「あきらめ」→
                  サインが誰かに気づいてもらえなければ自殺という構図があるので
                  はないか。
  ・人間の弁証法的発達の視点:子どもは三歩進んで二歩下がる(スパイラル曲線)この
   「後退」の過程で「無力感」「あきらめ」が生じるが、ここを通過しなければ次の発達はない。
   ここに意図的に第三者が関わり子どもたちの力を引き出す必要性。

5.「子育ちの輪」支援の取り組み
  ・公共施設を拠点とした子育て支援の地域活動(母親クラブ・地域子ども教室・放課後子ども
   プラン)
  ・チャイルドライン(子ども何でも専用電話)
  ・冒険遊び場プレイパーク・・・新潟県では吉田南小学校で実践。子どもだけでは危険でも多く
   の大人<の目で安全になる。
  ・中高生専用の居場所づくり・・・大人のサブとして活躍できる場の必要性。
  ・保護者同士が「集える場」の工夫・・・親子が安心して子育てできる環境が整っているかが、
   子育ちの輪を広げるのに重要。

おわりに
  学習障害のあるC子の例:重度の障害のあるD子やさまざまな第三者とのかかわりから、
  本来持っている力を発揮することができた。 子育ちの輪を広げることで、子どもの育ちを支援
  することができる。

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